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NY「風向きが変わって4日ぶりの反発」
2019/12/05
NY株式市場で主要3指数は4日ぶりの反発。米中通商協議の停滞で対中追加関税発動への懸念が高まっていたが、今度は別の風が吹いた格好。
トランプ大統領は「中国との通商協議は極めて順調に進捗している」とコメント。「第1段階」の合意への楽観的な見方が高まった。「第1段階の合意に盛り込む関税撤廃の規模で両国が合意に近づいている」との一部報道も追い風。ただ口先三寸だけの話で何も進展していないのも現実ではある。
原油先物価格の上昇を背景にエネルギーセクターが上昇。グーグルの親会社のアルファベットやJ&Jが上昇。
ISM非製造業総合指数は53.9と10月の54.7から低下。市場予想の54.5も下回って着地。
ADP全米雇用レポートは民間部門雇用者数が6万7,000人増と6カ月ぶりの低水準。市場予想中央値の14万人増を大幅に下回った。しかし経済指標は見えないふりで貿易交渉一部合意の匂いに惹かれた格好。
「米経済が減速しているのは間違いない。しかしFRBが追加利下げをする可能性は現時点ではやや時期尚早」という見方もある。「10年債利回りが10月から続く1.5─2%のレンジを上抜けるには通商協議のより決定的な進展が必要」ということだろう。
10年国債利回りは1.77%。2年国債利回りは1.58%。
外為市場もリスクオン復活で円やスイスフランが下落。ドル円は108円台後半での推移。ポンドドルは一時5月上旬以来1.31ドルを超えた。
「12日投開票の総選挙でジョンソン首相率いる与党保守党が単独で過半数議席を確保するとの見方が強まった」という解釈だ。
恐怖と欲望指数は63→67に上昇。