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株ニュース

No.536「時間の空回り」

2019/01/25

NY株式はNYダウが反落。
NASDAQとS&P500が続伸とマチマチの展開。
ロス商務長官が中国との通商交渉について「合意には依然として大きな隔たりがある」とコメント。
早期決着への期待が後退した。
米議会上院での政府機関閉鎖解除に向けた共和党案は否決。
民主党のつなぎ予算法案も可決に必要な票数を獲得できず政府機関の一部閉鎖は継続。
ただ半導体セクターの堅調からNASDAQはシッカリ。
フィラデルフィア半導体指数(SOX)は5.7%上昇し12月26日以来の大幅な上昇率となった。
引け後に半導体大手インテルが第4四半期決算を発表。
景気の失速が目立つ中国の需要減退が響き、売上高が市場予想を下回った。
今第1四半期の売上高・利益見通しも市場予想に届かず株価は時間外取引で8%下落。
世界成長や米中貿易問題を巡る懸念から安全資産としての米債の買いが膨らみ10年国債利回りは2.71%水準。
1週間ぶりの低水準となった。
新規失業保険申請件数は前週比1.3万件減の19.9万件と49年ぶりの低水準まで改善。
「米政府機関の一部閉鎖が1カ月超に及んでいるが労働市場への影響が軽微にとどまっている可能性」との見方だ。
ドラギECB総裁は「ユーロ圏の成長見通しを巡るリスクは下向きに移行した」とコメント。
ドル円は109円台半ばでの推移。


木曜の日経平均は小幅ながら3日続落。
今年に入って木曜3連敗と分が悪い。
TOPIXが反発してマザーズ指数は続伸といびつな動き。
値上がり1,419銘柄、値下がり624銘柄だから体感はプラス。
日経平均下落幅は19円。
ファーストリテ1銘柄のマイナス寄与度は58円。
「最大の悪役」という声が聞こえる。
日銀がETF買い入れの際の日経平均型の比率を引き下げなかったにもかかわらず売られるという違和感。
「ファーストリテ、リクルート、ユニー・ファミマが狙い打ち」という見方だ。
日経平均は5日線(20,635円)と25日線(20,450円)に挟まれたレンジでの方向性に欠けた展開。
課題は売買エネルギー。
東証1部の売買代金は1兆8,897億円と4日連続の2兆円割れ。
昨年8月17~27日の7日連続、17年12月25~29日の5日連続以来のこと。
「売買エネルギーの低下継続は明日へのすくみ」と頭では理解。
しかし遭遇すると我慢できずにタメ息になるのが相場でもある。
強いて言えば2日連続の日足陽線は悪くないというところか。
新高値1銘柄、新安値22銘柄。
騰落レシオは88.31徒弟下した。
NT倍率は13.25。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲7.208%。買い方▲13.639%。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲5.379%。買い方▲13.762%。
空売り比率は43.3%で33日連続40%超。
日経HVは29.6。日経Viは20.42。
日経平均採用銘柄のPERは11.95倍。
EPSは1,721円。PBRは1.09倍。
シカゴ225先物終値は大証日中比10円高の20,570円。
高値20,630円、安値20,425円。
勝手雲の上限20,409円がサポートだ。
大発会こそ大幅安だったが金曜は2連勝中。
週足陽線基準20,719円をキープできれば3週連続陽線だ。
ボリンジャーの+1σが21,058円。
冴えない決算だったインテル株の時間外の下落を吸収するのかどうかが課題だ。
気学では「高下激しく後場に至り大動きする」。
月曜は「吹き値売り方針の日。下放れ突っ込みは見送れ」。

日経朝刊では「自社株買いに存在感」の見出し。
2012年11月以降の自社株買い累計は10兆円超。
海外投資家の買い越し額を上回った。
日銀の22兆円よりは少ないがそれでも確かに存在はある。
GSの予測では18年度が6.8兆円。
19年度は7.8兆円の自社株買いが導入されるという。
これが予測なのか催促なのかは微妙なところ。
それにしても・・・。
増配、自社株買いなど株主還元を求める声は大きい。
それはそれで正しいのだろう。
しかし、株式市場に企業が上場しているのは何のためかという本質を考えると増配はともかく自社株買いは邪道のような気がする。
資本調達の場にいながら、資本を縮小するというパラドックスにも映ってくる。
自社株買いよりも重要なのは、あるいは成長性を持つのは新たな事業投資だろう。
歌を忘れたカナリアのように静かに自社株買いを行う構図は少し寂しい。
そしてこの自社株買いに迎合する市場というのもどこか刹那的で滑稽に映ってくる。
増資で1株利益が希薄化するという声も同様だ。
成長のための増資、成長のための投資。
企業が成長しないならば均衡縮小でも構わないのだろうが・・・。
「成長戦略と自社株買い」というのは両立するとは思えないのだが・・・。
低金利というのも隠れた要因なのかも知れない。
「銀行よさようなら、証券よさようなら」なのだろうか。

相場で重要なのは定点観測。
指標やスケジュールのチェックということ。
しかしチェックだけならサルでも出来る。
問題は違和感を感じることができるかどうかだ。
それは記憶の中にある過去の数字と現実とギャップとの遭遇の際に生じる。
その先のシナリオまで創造(想像ではない)できるかどうかだ。
創造が難しければ、考えられるどうか。
考え抜けるかどうか。
これが一歩進んだ相場勘だろう。
文芸評論家の小林秀雄氏の名作は「考えるヒント」。
「考えるとは合理的に考えるということ。
能率的に考えることが合理的に考えるということではない。
考えているつもりだが、実は考える手間を省いている。
そんな光景が至る所に見える。
物を考えるとは、掴んだら離さぬということだ。
能率的に考えるとは形式的に考えるということであり、形式的に考えるということは何も考えないと一緒。
だから不毛の議論ばかりが横行する」。
元来が難解な文章を提供してくれた人だが、深い。
結果の見えないことをあえて選んで議論するのは時間の空回り。
この不毛の議論が好きな人は市場に限らず世間に多い。
経済学者などの議論はまさにそんな印象だ。

NYダウは22ドル安の24,553ドルと反落。
NASDAQは47ポイント高の7,073ポイントと続伸。
S&P500は3ポイント高の2,642ポイントと続伸。
ダウ輸送株指数は107ポイント高の9,842ポイント。
SOX指数は5.73%の上昇。
VIX指数は18.92。
3市場の売買高は69.4億株と低調。
CME円建ては大証日中比10円高の20,570円。
ドル建ては大証比35ポイント高の20,595ポイント。
ドル円は109.59円。
10年国債利回りは2.713%。

225先物はソジェン・JP・アムロ・GSが買い越し。
みずほ・野村・シティ・ナティクス・モルスタ・メリルが売り越し。
TOPIX先物はみずほ・UBS・バークレイズ・大和・ドイツ・クレディが買い越し。
GS・JP・モルスタ・パリバ・メリル・野村・ソジェンが売り越し。

テクニカル的にはホクト(1379)、スズデン(7480)が動兆。

スケジュールを見てみると・・・

28日(月):通常国会招集、米シカゴ連銀全米活動指数
29日(火):米FOMC(~30日)、米CB消費者信頼感、CS住宅価格指数
       トランプ大統領一般教書演説
30日(水):商業販売統計、米ADP雇用レポート、10~12月期GDP
31日(木):鉱工業生産、米個人所得、シカゴ購買部協会景気指数
1日(金):有効求人倍率、10~12月のGPIF運用実績、日欧EPA発効、米雇用統計
       ISM製造業景況感


【1月】(6勝8敗で11位。月足陽線確率30%)

25日(金)米耐久財受注
29日(火)変化日
30日(水)米GDP速報値
31日(木)鉱工業生産

【2月】(9勝5敗で2位、陽線確率64.3%)

1日(金)日・EU経済連携協定(EPA)が発効、米雇用統計、上げの特異日
     ドンキがパン・パシフィック・インターナショナルに社名変更、QBハウスが値上げ
4日(月)変化日
5日(火)中国が春節
9日(土)日本維新の会が党大会
10日(日)自民党大会
11日(月)建国記念の日で休場
14日(木)GDP速報値、上げの特異日
15日(金)ミュンヘン、安全保障会議、変化日
21日(木)下げの日、変化日
24日(日)政府主催の天皇在位30周年記念式典
25日(月)「モバイル・ワールド・コングレス)(バルセロナ~28日)
28日(木)変化日

中旬:米商務省、自動車の輸入制限の調査報告書提出期限
   米予算教書、FRB議長半期議会勝源

◇━━━ カタリスト━━━◇
アイリッジ(3917)…動兆
アイリッジに注目する。
同社は大手企業の公式(販促・集客)O2Oアプリの開発が中核。
「popinfo」を搭載したアプリのエンドユーザー数は昨年1億3,000万を突破。
日本最大級のO2Oプラットフォームだ。
スマホ決済をベースとした電子地域通貨プラットフォーム「MoneyEasy」を展開。
飛騨信用組合が発行する岐阜県飛騨・高山地域の「さるぼぼコイン」は金融機関が発行する初の電子地域通貨。
昨秋には木更津市役所・木更津商工会議所・君津信用組合で「アクアコイン」として商用利用が開始。
中期経営計画では2021年3月期に売上高65億円(年平均成長率62%)を目指している。
ビジネスVR最大手のナーブ社と業務提携。
スマートスピーカースキル開発プラットフォーム「NOID」の提供などフィールドは拡大。
(734円)。

チャート

http://www.stockweather.co.jp/sw2/detail.aspx?code=3917

◇━━━トラッキング━━━◇
…7%上昇はタッチ、5%下落はロスカット
1/10◆ヒビノ(2469)2,205円→1,898円 ロスカット
1/11◇PCI(3918)2,221円→2,331円 タッチ
1/15☆日新(9066)1,836円→1,852円 堅調
1/16★セック(3741)3,595円→3,545円 調整
1/17★DIT(3916)1,381円→1324円 調整
1/18★ラクーン(3031)669円→638円 調整
1/21◇ワイヤレスゲート(9419)481円→510円 タッチ
1/22◇ヘリオス(4593)1,944円→1,973円 タッチ
1/23★DeltaP(4598)2,930円→2,856円 調整
1/23☆RPA(6572)3,095円→3,240円 堅調

 

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