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株ニュース

No.2622「リアルこそ」

2024/05/02

株式市場は日々正解のない問題を解いているようもの。
変数は多数に及ぶ超連立異次元方程式。
時間軸が未来なので、通過して初めて回答が提示される。
しかし、その回答は可変であり、容易に変化する。
今でいえば「米金利と景気の関係を題材にした魔女狩りはどこへ向かうのか」。
この命題も解答例1や2はあっても正解はたぶんない。

相場、というよりも多くの市場関係者は微分というのが好き。
昨日の動きを基準にして、今日の動きを推し測る。
しかし、あまり明日とか明後日ということは気にしないことが多い。
未来を予測しているようで現在しか見ていないという点ではまさに微分。
本当に必要なのは積分なのだろう。
そういう意味で、時間軸ということを考えさせてくれる良い機会はGWと正月。
今夜のNYがどう動こうと、明日のNYがどうなろうと、GW明けに気にするのは月曜のNY動向。
本当は継続しているマーケットなのに奇妙な現象である。
途中にそびえる経済指標には言及される。
しかし、これも来週火曜日の朝には過去の出来事であまり話題にはされない。
既に消化されてしまった材料にアレコレ言及することが稀なのも市場の特色。
これは違和感があるようで、それでも「ま、いいか」。
要は、来週火曜の朝のシカゴ225先物の戻りがどうなのかということ。
だとすると、今日の相場は始まる前から付け足しみたいなものに思えてきてしまう。
どんな値動きでも、それはそれなりに必ず意味を持っているものと考えたいもの。
そして、微分して傾きを図ると、全体像からはかけ離れることも多いのも現実。
積分した全体像を見る作業が本当は必要なのだが・・・。

この情報の洪水はもはや当たり前のこと。
方眼紙に手書きしていた罫線はいまやパソコンの画面で自由自在に描かれる。
しかも瞬時に手に入るもろものを経済指標は別にして経済ニュースは今はフェイクを疑う時代になってきた。
報道の真贋が問われる時代。
だったらあえて便利なITを駆使するのではなく、むしろアナログチックなリアルを重視する傾向になってくる。
他人の解釈ではなく、第一次情報を自分で思考し脚色するという時代だ。

「空を押し上げて、手を伸ばす、5月のこと」。
そんな「ハナミズキ」のような風景になって欲しい週末。
少し変えれば「市場の我慢がいつか身を結び、果てない波がちゃんと止まりますように。
株と大好きな市場が百年続きますように」。
「3月が高ければ5月は安い」なんでアノマリーは吹っ飛ばして欲しい気がする。

「儲けている投資家はたいていは寡黙なもの。
逆に儲けていない投資家はたいていは能弁なもの。
理路整然と雄弁に語られるシナリオほど疑うべき存在」。
(となると、自分自身を疑う必要もあるのかも知れませんが・・・)。

10年以上前に書いていたこと。

メールや情報端末などであふれるように流れる市場観測。
この情報洪水の中で心がけているのは、ポジショントークのメッセンジャーにならないこと。
特に海外の話や裁定取引のポジション、中央銀行の動向や経済指標観測などなど。
当事者以外は誰も確認しようになく、
かつ可能性がありそうな話がまことしやかに語られることが多いマーケット。
誰かが発した情報が尾ひれを付けて氾濫している世界。
その中で、単純で面倒ながら間違いの少ないのは自分で確認すること。
誰かが言ったとか、こう書いてあるなんてことを疑うことは滅多にないしょうが、
マーケットでは少し人が悪いくらいでちょうど良いのかも知れません。
まことしやかな話ほど疑うこと。
疑問と疑義、そして他人シナリオではなく自分シナリオ。
これを続けることで、少しは見間違いが減ってくるはずと考えています。
少なくとも市場関係者である以上は「こっちの水は甘いぞ」と誘われる蛍であってはならない筈。
「あっちの水は苦くないかも知れない」を心がけたいものです。

スケジュールを見てみると。
【5月】(8勝2敗:勝率80%)
前半もたつくも、中旬より反落し月末には保ち合いになる。
3日(金)憲法記念で休場、米雇用統計、ISM非製造業景況感、バークシャー・ハサウェイの株主総会イベント→4日)
4日(日)みどりの日
5日(日)こどもの日
6日(月)振り替え休日で休場
7日(火)ロシアプーチン大統領任期終了、米消費者信用残高
8日(水)株高の日L、新月
9日(木)勤労統計、景気動向指数、中国貿易収支、ECB理事会、株安の日、変化日
10日(金)SQ、景気ウォッチャー調査、家計調査、米ミシガン大学消費者信頼感、財政収支、株高の日L
11日(土)中国消費者・生産者物価
13日(月)マネーストック、インド消費者物価、株高の日L
14日(火)国内企業物価指数、米生産者物価、独ZEW景況感、5月最弱の日、株安の日L
15日(水)訪日外客数、米消費者物価、小売売上高、NY連銀製造業景況感、NAHB住宅指数、
MSCI日本株指数半期リバランス発表、変化日
16日(木)1?3月GDP速報値、米住宅着工件数、輸出入物価、鉱工業生産、NY連銀ビジネスリーダーサーベイ、
株安の日
17日(金)中国各種経済統計、上げの特異日
20日(月)第三次産業活動指数、台湾の次期総統が就任、変化日
21日(火)首都圏マンション販売、日銀「金融政策の多角化レビュー」第2回ワークショップ、
22日(水)機械受注、貿易統計、中古住宅販売件数、FOMC議事録
スタートアップのピッチイベント「B Dash Camp」(札幌→24日)、株高の日L
23日(木)G7財務省・中央銀行総裁会議(→25日、イタリア)、米S&Pグローバル製造業PMI、
新築住宅件数、満月(フラワームーン)
24日(金)消費者物価、米耐久財受注
27日(月)メモリアルデー、独IFO景況感、変化日
28日(火)企業向けサービス価格指数、米ケースシラー住宅指数、FHFA住宅価格指数、CB消費者信頼感、株高の日
29日(水)消費動向調査、米ベージュブック、強い株高の日L
30日(木)米GDP改定値、中古住宅販売仮契約、天赦日、一粒万倍日
31日(金)失業率、東京都区部消費者物価、鉱工業生産、商業動態統計、米個人所得、中国製造業非製造業PMI
MSCI日本株指数売買インパクト

良いGWをお過ごし下さい。

◇━━━トラッキング━━━◇
・・・7%上昇はタッチ、5%下落はロスカット
4/12☆フイルム (4901)3,447円→3,398円 調整
4/15★アピリッツ (4174)1,237円→1,149円 調整
4/17★日産化学(4021)5,485円→5,404円 堅調
4/18★バルカー(7995)4,575円→4,455円 調整
4/19★フリュー(6238)1,274円→1,202円 調整
4/22☆新光電工(6967)5,501円→5,561円 堅調
4/24☆応化工(4186)4,160円→4,173円 堅調
4/25★住友電工(5802)2,414円→2,417円 調整
5/01★萩原工業(7856)1,531円→1,550円 調整
5/02★スポーツフイールド(7080)719円→718円 調整

 

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