株ニュース
NY「失望感から大幅安」
2018/12/10
週末のNY株式市場は大幅安。ハイテクセクター中心に売り物優勢の展開で主要株価指数は2%を超す下落となった。週間では3月以来の大幅な下落。
ナバロ通商製造政策局長が「米中が90日間の交渉期間内に合意できなかった場合は、米政府は関税の引き上げに動く」とコメントしたことを悪材料視。
米中の貿易関係に対する懸念が高まった。「米中貿易摩擦や米金利に対する懸念が市場の動揺につながった」との解釈だ。
S&P500の50日移動平均線が200日移動平均線を下回り短期的な弱気シグナルの「デッドクロス」。
週間ではNYダウが4.5%安、S&P500が4.6%安、NSDAQが4.9%安。
ダウ輸送株指数は週間で8%安。下落率は7年ぶりの大きさだった。
小型株中心のラッセル2000指数は週間で5.6%安と2016年1月以来の下落。
11月の雇用統計は、非農業部門の雇用者数が15万5000人増と前月の23万7000人(改定)から鈍化。市場予想の20万人増を下回ったことから「2019年の利上げ回数が少なくなる」との見方につながった。
時間当たり平均賃金の伸びは前月比0.2%と前月の0.1%から拡大。ただ市場予想の0.3%に届かなかった。失業率は3.7%と、49年ぶりの低水準を継続。
結論は「失望感」。
2019年は2回以上の利上げの可能性は織り込まれなくなった。
10年国債利回りは2.857%。ドル円は112円台後半での推移。