個人投資家向け 株価情報NAVI

マーケット情報
日本 日経平均株価 37,552.16+113.55 (04/23 15:15)
ドル/円 米ドル/円 154.82-0.01 (04/24 01:26)

兜町カタリスト

No.885「ムーンショット」

2020/01/22

3連休明けのNY株式市場で主要3指数は反落。
中国で発生した新型コロナウイルス感染拡大やIMFが世界経済見通しを引き下げたことが背景との解釈。
米疾病対策センターは新型肺炎について米国内で初の患者を確認したと発表。
患者は中国からの旅行者でワシントン州シアトルで確認された。
「投資家は今後数週間、数カ月は、この問題に注目するだろう」という見方だ。
IMFは世界経済見通しで米経済成長率を2.0%と0.1ポイント下方修正。
ムニューシン財務長官ダヴォスでコメント。
「通商合意はプラスの影響。
ボーイング737MAXは運航再開方向。
2020年の米経済成長率はIMFなどの予測を上回る可能性がある」。
しかし見えないフリだった。
債券市場もコロナウィルス感染問題でリスク回避の安全資産志向。
10年国債利回りは1.774%。
2年国債利回りは1.532%。
「重症急性呼吸器症候群(SARS)のような事態になるのではないかとの懸念。
ただ警戒感が高まっているだけで、市場でパニックは起きていない」という声が聞こえる。
トランプ大統領のウクライナ疑惑を巡る弾劾裁判が審議入り。
こちらも懸念問題ではある。
外為市場では人民元が急落。
一方安全資産としての円とスイスフランが買われた。
ドル円は108円台後半。
独ZEW景気期待指数は26.7と前月の10.7から大きく上昇。
市場予想の15.0を上回り2015年7月以来の高水準。
独DAX指数は3日続伸となった。
恐怖と欲望指数は89→82に低下。
「史上最高値圏でのネガティブニュースに対する過敏な反応」という見方もあろう。

火曜の日経平均は寄り付き11円安、終値218円安。
日足は2日ぶりに大きな陰線。
コロナウィルスで下落した香港ハンセンを見て警戒との解釈。
実際は3連休明けのNYを待っていたら売り込まれたという印象だ。
「新型肺炎の拡大は火曜の午前中に拡大した訳ではない」という見方もある。
下向いた5日線(23,967円)を下回ってしまった。
25日線(23,790円)がサポートしてくれたのは救いだった。
日経ジャスダック平均、マザーズ指数は続伸。
東証1部の売買代金は1兆6,705億円と薄商い継続。
値上がり1,002銘柄(前日1,478銘柄)、値下がり1,041銘柄(前日579銘柄)。
新高値85銘柄(前日87銘柄)。
新安値10銘柄(前日4銘柄)。
ココだけは歪な展開。
騰落レシオは94.02とわずかに上昇(前日93.99)。
NTレシオは13.76倍と低下(10月28日が13.87倍)。
サイコロは7勝5敗で58.3%。
25日線(23,790円)からは0.31%のプラスかい離。
微妙に横ばいの200日(21,998円)からは8.48%のプラスかい離。
5日線(23,999円)は右肩上がりでサポート。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲14.394% 。
買い方▲5.903%。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲7.826%。
買い方▲12.170%。
空売り比率は44.5%で2日ぶりの40%超。
空売り規制なし銘柄の比率は8.5%。
1月17日時点の信用売り残は29億円減の8,921億円。
2週ぶりの減少。
同信用買い残は841億円増の2兆3,584億円。
2週連続の増加。
信用倍率は2.64倍(前週2.54倍)。
日経HVは14.8、日経VIは14.96。
日経平均採用銘柄のPERは14.53倍。
EPSは1,642円。
PBRは1.17倍。
BPSは20,397円。
225先物採用銘柄の益回りは6.88%。
ドル建て日経平均は217.03(12月13日が219.64)。
東証単純平均株価は4円安の2,336円。
(2019年末2,327円、2018年末2,077円、2017年末2,946円)。
売買単価は1,830円。
シカゴ225終値は大証日中比105円安の23,755円。
高値24,085円、安値23,750円。
気学では「変化を起こす重要日。前日来の足取りに注意」。
木曜は「一方に偏して動く。波動に注意して駆け引きせよ」。
金曜は「前場寄り付きと大引けを見て、高きは売り、安きは買い」。
勝手雲の上限は23,619円。
24日にまた白くねじれる。
今年初めての「天赦日(もっとも縁起の良い日)」
今年2連敗中(昨年12月から6連敗中)の水曜日。
「株安の水曜」ではなく「希望の水曜」と読み替えたいところだが・・・。

ところで「天赦日」とは・・・。
百神が天に昇り、天が万物の罪を赦す日。
「最上の大吉日」とされる。
「この日に始めたことは成功すると言われている暦上最強日」。
だったら「株高の日」という解釈を「買い付けの日」と変えたほうが良いかも知れない。

ダイワボウ(3107)はマスク材料。
シキボウ(3109)は抗ウィルス加工繊維でのマスク。
アゼアス(3161)は防護服専門商社。
川本産業(36,049は衛生材・防護服。
大幸薬品(4574)は除菌消臭剤「クレペリン」。
エアーテック(6291)は空気清浄・クリーンルーム。
日本アビオニクス(6946)は赤外線サーモグラフィ。
興研(79,639は防塵マスク。
重松製(7980)は防毒・防塵マスク。

これらのコロナウィルス関連を見ていて思い出すのは02年03年頃のSARS(重症急性呼吸器症候群)騒動。
SARS感染はトロント、オタワ、サンフランシスコ、ウランバートル、
マニラ、シンガポール、台湾、ハノイ、香港まで拡大した。
日本では「疑い例(Suspected case)」・「可能性例(Probable case)」が複数発生。
ただ他疾患の診断が付くなどしていずれも後に否定された。
ただ株式市場では上記のような銘柄群が活躍していたことを思い出す。
歴史も相場も繰り返すものだという印象。
今はパンデミック症候群関連銘柄というのも加わってくるのかも知れない。
ところで人類を脅かせてきた様々な感染症はいろいろなものがある。
紀元前から存在し1980年に根絶宣言が出された天然痘。
540年と14世紀のペスト。
1918年のスペイン風邪では世界で4,000万人以上が死亡した(当時の人口は18億人)。
1957年のアジア風邪は世界で200万人以上が死亡。
1968年の香港風邪は世界で100万人以上が死亡した。
その外にも1981年エイズ、1996年ブリオン病、1997年高病原性鳥インフルエンザ、
そして2002年がSARS(9か月で患者8,093人、774人が死亡)。
結核もマラリアもあった。

それにしても市場はネガ大好き。
売りが買いを圧倒的に上回り、一気に株価が崩れるのはよく見ること。
時間をかけて上げた相場は売り崩されると瞬時に萎む。
別に地球に引力があるからではないのだろう。
買うニーズはなくても売るニーズは常に存在している。
そこに売りの拍車がかかるので一気に動くのだろう。
まさに「上げ百日下げ三日」だ。
これは上昇相場の材料も同様。
画期的新薬や新たな電気製品、AIやDXだった良いとわかっていても上昇には時間がかかる。
しかし、地震など天変地異の被災、世界的なパンデミック症候群の拡大などの悪材料に対抗する材料は一気に上がる。
これは市場の不思議さだ。
つまり市場は連綿と続く好材料よりも真偽はわからなくても悪材料に対抗するスピード感を持った好材料が大好き。
そういうことなのだろう。

日本の競争力を高めるため、科学技術の挑戦的な課題に取り組む「ムーンショット型研究開発制度」。
人類を月へ運んだアメリカのアポロ計画のように、科学技術の挑戦的な課題に取り組む方向。
国が5年間で総額1,000億円を拠出する大型のプロジェクトだ。
プロジェクトの具体的な目標として6つの項目がまと待ったとの報道。
30年後の2050年に実現を目指す研究目標。
(1)身代わりのようにロボットを操作する技術と情報通信技術などを組み合わせて、人が体や空間、それに時間の制約から解放された社会を実現する
(2)体内の臓器のネットワークを解明するなどして、極めて早期に病気の予測や予防ができる社会を実現する
(3)人間と共生するロボットを実現する
(4)地球温暖化と環境汚染の問題の解決を目指し、持続可能な資源の循環を実現する
(5)微生物や昆虫などの機能を活用して、持続的な食料供給産業を創出する
(6)経済や産業などを飛躍的に発展させる量子コンピューターを実現する
昨年12月のMRFへの資金流入は4,650億円。
純資産総額で12兆6,236億円と2018年1月以来の大きさ。
18年10月の11兆1,964億円よりも多い。
待機資金は十分という見方になろうか。
「鶏卵価格の上昇基調はサポート」という声もある。


3連休明けのNYダウは152ドル安の29,196ドルと反落。
NASDAQは18ポイント安の9,370ポイントと6日ぶりの反落。
S&P500は8ポイント安の3,320ポイントと4日ぶりに反落。
ダウ輸送株指数は203ポイント安の11,075ポイントと4日ぶりに反落。
SOX指数は0.08%下落。
VIX指数は12.88。
3市場の売買高は81.3億株(直近20日平均70.2億株)。
225先物CME円建ては大証日中比105円安の23,755円。
ドル建ては大証比日中比90円安の23,770円。
ドル円は109.86円。
10年国債利回りは1.774%。
2年国債利回りは1.532%。

テクニカル的には東急建(1720)、大末建(1814)、
前田建(1824)、ナカノフド(1827)、矢作建(1870)、
東亜道(1882)、日特建(1929)、住電設(1949)、
三機工(1961)、朝日工(1975)、バイタルKSK(3151)、
SFP(3198)、フィルカン(3267)、グッドコム(3475)、
オプティム(3694)、一工薬(4461)、ニイタカ(4465)、
日水薬(4550)、日コン(5269)、山特鋼(5481)、
洋シャッタ(5936)、ネットマ(6175)、石井鉄(6362)、
オルガノ(6368)、平和(6412)、MSコンサル(6555)、
本多通信(6826)、コーセル(6905)、北電工(6989)、
中山福(7442)、エステール(7872)、豊田通(8015)、
キャノンMJ(8060)、三信電(8150)、アイザワ(8708)、
丸運(9067)、日立物(9086)、TBS(9401)、
建設技研(9621)が動兆。

人気は前田道(1883)、KYCOM(9685)、興研(7963)、
シンクレイ(1724)、鳥居薬(4551)、JTOWER(4485)、
重松製(7980)、JMC(5704)、日アビオ(6946)、
サニックス(4651)、シキボウ(3109)、バンクオブイノ(4393)、
日エマー(6063)、オンコリス(4588)。

◇━━━ カタリスト━━━◇

カイオムバイオ(4583)・・・動兆

カイオムバイオサイエンスに注目する。
同社は独自の抗体作製技術を持つ理研発の創薬ベンチャー。
医薬品候補抗体導出と技術供与が中核。
感染症、中枢神経領域などで研究進展。
自社開発抗体によるがん治療薬に期待感。
タンパクや抗体エンジニアリングに関する高度な技術やノウハウはパンデミックに対抗できる可能性。
(221円)

チャート

https://finance.stockweather.co.jp/contents/stockdetail.aspx?cntcode=JP&skubun=1&stkcode=4718&exctype=01&ptype=D&contents=1

◇━━━トラッキング━━━◇

・・・7%上昇はタッチ、5%下落はロスカット

1/07★ハピネット(7552)1,412円→1,375円 調整
1/08◇イーソル(4420)2,156円→2,365円 タッチ
1/09◇ヨネックス(7906)675円→773円 タッチ
1/10◇ランドコンピュータ(3924)1,142円→1,217円 タッチ
1/14★PCI(3918)2,290円→2,275円 調整
1/15★ユーグレナ(2931)791円→767円 調整
1/16★カクヤス(7686)1,890円→1,860円 調整
1/17☆森六HD(4249)2,321円→2,332円 堅調
1/20★ツムラ(4540)3,185円→3,145円 調整
1/21☆早稲アカ(4718)1,185円→1,205円 堅調
…………………………………………………………………………………

 

TOP