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NY「続伸」
週末のNY株式は乱高下の末の反発。NYダウの値動きの幅は1,021ドル(4.3%)。上下2%で4%動いた。NASDAQは286.34ポイント(4.2%)。S&P500は105.98(4.1%)。主要3指数はそろって約1%上昇して終了。一応右肩上がりに上昇して週を終えたことで「市場に一定の安心感が広がっている」との見方だ。
1,000ドル超の下落に2度遭遇した週。週間ベースでは、NYダウは5.2%安、2週続落(累計9.1%下落)。NASDAQは5.1%安、2週続落(同8.4%下落)。S&P500は5.2%安、2週続落(同8.8%下落)。「ボラティリティーが非常に高い状態と。市場はファンダメンタルズ(をまったく無視している」という指摘もある。
国債価格は上昇し利回りは2.81%台とやや低下。つなぎ予算を盛り込んだ予算案が成立。歳出の増加見通しから、市場では「将来的に国債価格の重石」との見方だ。「向こう2年間の債務に対する影響は税制改革よりも今回成立した予算案の方が格段に大きい」という声もある
JPモルガンはつなぎ予算を盛り込んだ予算法案が成立したことを受け、2018年と19年の米経済成長見通しを上方修正。「米経済成長率は18年は2.2%→2.6%、19年は1.6%→1.9%と予想。FRBの利上げ回数については18年は4回、19年も4回との見通し」。ドルは主要通貨バスケットに対し、週間で約1年3カ月ぶりの大幅高。
VIX(恐怖)指数は29.06まで低下。 週明けのNY株式は続伸。NYダウの上昇幅は一時570ドルを超える場面があった。背景は前週の急落の反動。アップルやボーイングが買われNYダウ上昇に118ドル寄与した。アップルは1月18日の上場来高値(180.10ドル)から9日安値(150.24ドル)まで17%下落。一方NYダウは1月26日の過去最高値から9日まで9%安。しかも予想PERは一時12.5倍と16年12月以来の水準まで低下していた。「値ごろ感が高まった優良銘柄には見直し買い」との解釈だ。
またホワイトハウスは今後10年間でインフラ投資に2,000億ドルを投入する方針を示した。もっとも大きな反応はなかった。VIX(恐怖)指数は一時24.42まで下落。下落率が15%を超える場面があったが引けは25.61。
株価の上昇を背景に米国債の需要は後退。10年国債利回りは前週末の2.829%→2.857%に上昇(価格は下落)。2014年1月22以来の高水準となった。
ドル円は108円台後半での推移。