株ニュース
NY「関税懸念の時間的・空間的飛び火で続落」
2019/12/04
NY株式市場で主要3指数は3日続落。NYダウは290ドル安と10月8日以来最悪の展開。
トランプ大統領は「中国との通商交渉合意に期限はない。来年11月の大統領選挙後まで待った方が良いかもしれない」とコメント。
ロス商務長官は「12月15日に発動予定の中国製品への追加関税。協議の大きな進展など発動を見送る理由がない限り実施は予定通り。米中通商合意は今年12月か来年12月か時期はあまり重要でない。適切な合意を優先」とコメント。米中貿易摩擦問題への懸念が再燃した。
フランスのルメール経済・財務相。「米国がフランス製品に対する追加関税を検討していることは受け入れられない。フランスをはじめEUは報復する用意がある」とコメント。中国から中南米、そして欧州へと関税路線は拡大した。
SOX指数は1.5%安。ダウ輸送株指数は2.1%安。アップルとインテルの下げがキツかった。
債券市場は質への逃避で買われ利回りは低下。これを受けて金融セクタ-も軟調展開。「通商面での不確実性を背景とする世界的なリスクオフ」という声が聞こえる。
10年国債利回りは一時1.69%台(前日1.836%)に低下。低下幅は1018年5月以来の大きさだった。
2年国債利回りは1.53%台に低下(前日1.614%)。低下幅は10月31日以来の大きさ。
不可解なのはバルチック海運指数の8日続伸。リスクオフとリスクオンの同居をいう興味深い光景だ。
ドル円は108円台後半での推移。恐怖と欲望指数は74→64に低下。