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株ニュース

No.752「裁定売り残はバッケンレコード更新」

2019/08/29

NY株式市場は反発。
前半は続落トレンドだったがエネルギー・金融セクターが上昇し切り返した格好だ。
USTRはトランプ大統領がこれまでに提示していた総額3,000億ドルの中国製品に対する関税率を5%引き上げ。
15%とする案を承認した。
ただ「新たな動きが出なかったことで市場に安心感が拡大した」との安易な解釈が聞こえる。
要は「下げの反動高、上げの反動安」の域を出ていないということかも知れない。
景気後退入りの前兆とされる長短金利の逆転は継続。
30年国債利回りは一時1.905%と過去最低水準を更新した。
英国ジョンソン首相が10月中旬まで議会を休会とする方針を表明。
10月末のEU離脱期限までの議会の審議時間を大幅に短縮。
合意なき離脱阻止に向けた議会の動きを封じ込める方向だ。
これを受けて安全資産とされる米国債に対する需要は一段と高まった。
10年国債利回りは1.46%水準に低下。
ドルは狭いレンジでの小幅高。
週明けに104.44円と2年半ぶりの水準まで買われた円は106円台前半。
宝飾品大手ティファニーの第2四半期決算は利益が市場予想を上回って着地。
「中国本土での好調な販売などが下支え」という見方は悪くない。
恐怖と欲望指数は16⇒18に上昇。
それでも25は割れている。

水曜の日経平均は寄り付き18円高、終値23円高。
日足はかろうじての十字線ぽい陽線。
日中の変動幅は78円(後場は28円)という小浮動。
前日の日中値幅90円と比べても小さい。
日足ローソク足の実体部分はわずか5円(TOPIXも値幅0.53ポイント)。
「指数は極端に煮詰まった1日だった」という見方だ。
「7月31日も日経平均の実体が5円弱と煮詰まった。
翌8月1日から4日間で1,500円安。
今回は順番からは上放れに向けての煮詰まりだろう」との声に期待したい。
もっともNYの3ケタの下落を受けての小幅高は立派という考えもアリだろう。
地味に5日線(20,507円)に上値を抑えられているがココを超えれば元気が出るかも知れない。
東証1部の売買代金は1兆6,159億円と11日連続の2兆円割れ。
値上がり815銘柄、値下がり1,220銘柄。
新高値24銘柄、新安値141銘柄。
騰落レシオは81.14。
NTレシオは13.74倍。
25日線からは1.9%、200日線からは3.7%のマイナスかい離。
サイコロは8勝4敗で66.7%。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲7.835%。
買い方▲14.122%。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲1.319%。
買い方▲19.824%。
Quick調査の8月23日時点の信用評価損率は▲14.63%と3週ぶりの改善。
空売り比率は45.6%で114日連続40%超。
8月23日時点の裁定買い残は前週比456億円増の4,808億円。
2週連続の増加。
当限は447億円増の4,472億円、翌限以降は8.8億円増の628億円。
同裁定売り残は2,766億円増の1兆9,059億円。
6週連続の増加。
当限は2,631億円増の1兆6,492億円、翌限以降は134億円増の2,566億円。
1991年の統計算出以来の過去最高記録更新だ。
東証1部の時価総額(569兆円)に対する比率は0.3%。
0.5%を超えればアノマリー的には反発水準に近づいてきた。
日経HVは15.7、日経VIは18.95。
東証REIT指数は3日ぶりの反発で年初来高値を更新。
日経平均のPERは11.60倍でEPSは1,765円。
PBRは1.02倍でBPSは20,077円(前日20,253円)。
東証1部単純平均は4円安の2,029円。
シカゴ225先物終値は大証日中日35円高の20,515円。
高値20,520円、安値20,315円。
ボリンジャーのマイナス1σが21,381円。
その上は25日線の20,881円。
週足陽線基準は20,261円。
23日に空けたマドを埋めるのに必要なのは20,579円。
(26に空けた下のマドは20,173円)。
勝手雲の下限は20,551円。上限は20,966円。
今年13勝18敗の木曜日は8月権利配当落ち日。
しかし「変化日、上げの日」だ。
気学では「一方に偏して動く。足取りにつくべし。」
金曜は「突っ込み買いの日。逆に上寄り高きは見送れ。」
イスラム・ヒジュラ暦の新年は9月1日。
「煮詰まった。整った」と考えたいところだ。

東証マザーズ3日続落、日経ジャスダック平均は6日続落。
これが体感温度だろう。
日経朝刊では「リスク回避姿勢が強く下値での買いも入りにくくなっている。」
そして・・・。
「IPOは9日上場のステムリムが最後で、個人の関心が薄れている。」
確かにIPOの瞬間芸を好む傾向は否めない。
しかしだからといってそんな刹那的に関心が薄れるものかどうか。
これは微妙だ。
上がれば関心、下がれば無関心。
そんなに単純なものではなかろう。
「年金を使って外債を買い、円高を防御する」。
160兆円の残高は世界一だが、外債部分は29兆円。
絶対額は大きいがドル円市場の売買高に対しては大きくない。
それを持ち出して「クジラ介入?。」
FRBを操る米国に倣ったような記事だった。
5年に一度の「財政検証」で話題になった年金。
翌日の記事としてはふさわしくなく映る。

裁定売り残は1.9兆円と歴史的水準。
買い残から売り残を差し引いたネットの裁定残高は約1.4兆円。
うち日経型とTOPIX型の比率は1対2と想定されている。
昨年9月28日時点ではネットの裁定残は2.18兆円の買い残超過。
今は1.4兆円の売り残超過。
先物の売り方は海外投資家と信託銀行。
そこで指摘されているのは信託銀行の「高配当株買い・TOPIX先物売り」のニュートラスポジション。
これが9月中間決算前に解消されれば、結構なインパクトになるとは思われる。
一方でヘッジ売りの存在も指摘される。
おおまかなヘッジ比率は15年3月が20%、17年3月末が60%、
18年3月末が70%、18年9月末が85%ともされる。
TOPIX先物を今年もっとも売り越しているのは信託銀行。
8月第2週までの売り越し額約7,000億円は海外投資家の売り越し額3,000億円を大きく上回る。
ヘッジ等を背景に先物価格が下落すると裁定売り機会は拡大。
だから裁定売り残は過去最高。
わかりやすいといえばわかりやすい解釈になる。
金融機関の株下手は今に始まったことではないが・・・。

面白かったのは日経朝刊「大機小機。」
「経済学者に綴り方教室を」がテーマだ。
経済学者は専門用語を抵抗なく使い、深く考えずに使う。
「先人が古くから使ってきたから修正する意欲も起きないのか。
専門用語を使うことに自己満足を感じるのか。
学問の世界や役所に潜むギルド体質。
普通の人々のわかってもらおうというサービス精神はないようである。」
わかってはいる。
かなり優しく説明しようとも考えている。
それでも、かい離は甚だしい。
言葉の問題なのか、体質の問題なのかは不明。
しかし、説明するのは難しい。

NYダウは258ドル高の26,036ドルと反発。
NASDAQは29ポイント高の7,856ポイント。
S&P500は18ポイント高の2,887ポイント。
ダウ輸送株指数は172ポイント高の9,907ポイントと大幅反発。
SOX指数は0.60%の上昇。
VIX指数は19.37。
3市場の売買高は58.1億株と減少(過去20日平均は74.2億株)。
225先物CME円建ては大証日中比35円高の20,515円。
ドル建ては大証比35ポイント高の20,515ポイント。
大証夜間取引終値は日中比50円安の20,530円。
ドル円は106.11円。
10年国債利回りは1.467%。

225先物はみずほ・モルスタ・バークレイズ・ドイツ・GS・メリルが買い越し。
パリバ・ソジェン・野村・UBS・アムロが売り越し。
TOPIX先物は野村・クレディ・モルスタ・GS・ソジェンが買い越し。
大和・みずほ・バークレイズ・メリル・ドイツ・パリバが売り越し。

テクニカル的にはホクト(1379)、日清オイ(2602)、
ABC(2670)、メディアドゥ(3678)、アイル(3854)、
豊田織機(6201)、理想科学(6413)、JVCKW(6632)、
エコス(7520)、ホクシン(7897)、明和産(8103)、
地所(8802)、ドコモ(9437)、サガミ(9900)が動兆。
・・・・・・・・・・・・・・

《兜町ポエム》
「少年時代=株時代」
夏祭り、株かがり
株価のたかまりにあわせて
八月は夢花火 私の心は株模様

目が覚めて夢のあと
長いヒゲが上に伸びて
チャートの空に
夢はつまり思い出のあとさき

夏が過ぎ 風あざみ
株の憧れにさまよう
八月は夢花火 私の心は株模様

◇━━━ カタリスト━━━◇
日製鋼(5631)・・・動兆
日製鋼に注目する。
同社は火力・原子力向け鋳鍛鋼で世界大手。
主力は樹脂製造・加工装置など産業機械にシフしてきた。
ガス輸送のクラッド鋼管が順調。
射出成形機や造粒機が拡大。
JX金属と合弁設立し電子機器に使われる銅合金供給へ。
車軽量化に必要なマグネシウム合金の成形機も発売予定。
23日付の日本経済新聞記事
「同社が産業機械に集中投資を行い業態を大きく転換させ営業利益を拡大。」
今3月期第1四半期連結業績は減収・微増益ながら営業利益の上期予想に対する進ちょく率は73.6%。
アームの変化に期待だ。
(1,781円)
チャート

http://www.stockweather.co.jp/sw2/detail.aspx?code=5631

◇━━━トラッキング━━━◇
・・・7%上昇はタッチ、5%下落はロスカット
8/09◇UT(2146)1,794円→1,909円 タッチ
8/14◆ワイエイシイ(6298)974円→583円 ロスカット
8/15◇CAP(3965)1,221円→1,116円 タッチ
8/16◆共栄セキュ(7058)4,565円→4,100円 ロスカット
8/19★ピックルス(2925)2,267円→2,240円 調整
8/21◇やまびこ(6250)957円→986円 タッチ
8/22★エボラブル(6191)2,138円→1,881円 調整
8/23★ギークス(7060)3,840円→1,720円(分割) 調整
8/26☆イワキ(6237)894円→903円 堅調
8/28★京急(9006)1,936円→1,918円 調整

 

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