個人投資家向け 株価情報NAVI

マーケット情報
日本 日経平均株価 38,460.08+907.92 (04/24 15:15)
ドル/円 米ドル/円 155.31+0.49 (04/25 03:39)

株ニュース

No.659「よりひどい愚か者の理論」

2019/05/30

NY株式市場は続落。
NYダウは5月13日の終値べースおよびザラ場安値を下回った。
200日線も下回っての展開。
主要株価指数は過去5日のうち4日下落。
S&P500は4月30日の終値としての高値から5.5%下げた格好。
「米中貿易戦争はエスカレート」との解釈だ。
トランプ大統領は「中国とディールを行う用意はできていない」とコメント。
中国・人民日報は「米国への対抗手段としてレアアース(希土類)を利用する用意がある」との記事。
ファーウェイは同社製品を米政府機関が調達することを禁じる米国防権限法は違憲だと訴えた。
3市場の売買高は71億株台と前日の66億株から増加。
資金は株式市場から債券市場にシフト。
10年国債利回りは一時2.21%と2017年9月以来の水準に低下。
引けは2.26%台まで戻した。
それでもFF誘導金利(2.25%~2.50%)を一時下回ったことは重い。
米財務省短期証券(TB)3カ月物との金利差はパリバショックが発生した2007年8月以来の水準。
「長短金利の逆転(逆イールド)はリセッション入りの前兆とされる」という見方もある。
9月のFOMCでの利下げ確率は約58%。
前日は50%だった。
イタリア財政やEUとの関係を巡る懸念からドイツ国債も米国債と同様に急伸。
ドイツ10年債利回りはマイナス0.17%と約3年ぶりの低水準。
日本の10年国債利回りもマイナス0.01%と低下した。
ドル円は109円台半ばでボラの低い展開。

水曜の日経平均はNY株安を受けての反落。
今年の水曜はこれで10勝10敗と五分。
寄り付き205円安、大引け256円安で4日ぶりの日足陰線。
月曜と火曜の上昇分(約142円)を打ち消す下げだったが21,000円はキープ。
「何とか踏みとどまった」という印象。
もっともNYダウは5月13日安値25,324ドルより上の水準で踏ん張った。
「ここを切ってしまうと4月高値をピークにした変則的な三尊天井」という見方もある。
値上がり512銘柄。値下がり1,541銘柄。
新高値41銘柄。新安値170銘柄。
騰落レシオは78.38。
NTレシオは13.67。
25日線(21,576円)からは2.7%、200日線(21,802円)からは3.6%のマイナスかい離。
5日線(21,142円)、26週線(21,159円)、6ヶ月線(21,106円)は下抜けた。
サイコロは6勝6敗で50%。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲8.029%。買い方▲13.251%。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲12.150%。
買い方▲19.065%。
Quick調査の5月24日時点の信用評価損率は▲15.88%。
3週連続の悪化。
同裁定買い残は132億円増の8,497億円。2週ぶりの増加。
裁定売り残は421億円増の6,485億円。2週連続の増加。
日経HVは11.3、日経VIは18.49。
日経平均採用銘柄のPERは11.84倍でEPSは1,773円。
10日連続の11倍台で令和での12倍台は5日だけ。
PBRは1.06倍。
シカゴ225先物終値値は大証日中比75円安の20,875円。
高値21,060円、安値20,720円。
一目均衡の雲の下限は21,288円。
6月20日に黒くねじれている。
勝手雲の下限は21,343円で遠のいた。
ボリンジャーのマイナス1σが21,096円、マイナス2σが20,615円。
25日線からマイナス5%水準は20,497円。
マイナス4%水準は20,712円。
日経平均採用銘柄のBPSは19,814円だ。
気学では「目先の天底を司る。足取りに注意肝要」
金曜は「押し込んでも戻す日。悪目買い方針良し」
30日は「株高の日、鬼宿日」
しかし今年の木曜は5勝13敗で令和になって勝ちなしの3連敗。
「中途半端な展開よりもトコトン行った方が…」という声もある。
昨日の昼にストボでアノマリーのカレーを食べたのは今日のためでもあった。

日経朝刊では「長期金利、世界で急低下」の見出し。
マイナス利回りで取引される国債の発行残高は世界で8.3兆ドル(約900兆円)と過去最高。
おもしろい表現は「額面100円の国債を101円で買うことがマイナス金利の実態。
満期まで保有すれば確実に損するが、途中で102円で買いたい相手が出てくると見込めば…。
マイナス利回りでも取引は成立する」
この論理は株式市場の論理。
「自分が買った値段の更に上を買ってくれる投資家がいるかどうかを見分けるのが株式投資」という格言だ。
格言では「そういう愚かな投資家がいるかどうか」と付け加えられている。

【よりひどい愚か者の理論】
割高で実は投資するだけの価値がない銘柄を、自分が買った値段より高い値段で買う愚かな投資家が現れるだろうという論理。
別に「もう一人の愚か者」論ともいう。
高値を買う自分よりもさらに愚かな投資家がいるという前提に立った投資理論。
自分よりも高値がつける投資家がいることを単純に期待する真理とも言える。
「そんな愚かな投資家はいない」という反論もあるが、実際には多くの場面で見られる。
また、日本の長期国債などこの論理がなければ買えない筈。
この理論がバブルを生んできたのが歴史。
誰も自分が最後の愚者にならないと思うという誤解が背景にある。
だからペイフォワードの反復が相場とも言える。
因みにバブルの反対語は「実態経済」という見方もある。
債券はバブルで経済は実態。
いずれ決着はつくのだろうが…。

3月末時点で日銀のETF保有は31%増加。
総額で31兆7,848億円に積み上がった。
因みに国内ETF市場は37.3兆円。
この市場の7割を占めているのだからすごい。
ETF業者は組成すればその7割を日銀という固定投資家が買ってくれるのだから楽だろう。
そんな業者のために上場セレモニーで鐘を鳴らさなくても良いと思うが…。
因みに日銀の保有ETFの評価益は3.9兆円だ。
マイナス金利の債券運用に比べれば立派だとも言える。

NYダウは221ドル安の25,126ドルと続落。
NASDAQは60ポイント安の7,547ポイント。
S&P500は19ポイント安の2,783ポイント。
ダウ輸送株指数は76ポイント安の9,929ポイントと1万ポイント割れ。
SOX指数は0.41%の上昇。
VIX指数は17.89。
3市場の売買高は73.1億株と急増。
225先物CME円建ては大証日中比75円安の20,875円。
ドル建ては大証比70ポイント安の20,880ポイント。
大証夜間取引終値は日中比40円安の20,910円。
ドル円は109.58円。
10年国債利回りは2.262%。


225先物はアムロ・ソジェン・UBS・日興・SBI・カブコムが買い越し。
クレディ・大和・モルスタ・パリバ・野村・JP・ドイツが売り越し。
TOPIX先物はHSBC・大和・パリバ・モルスタ・バークライス・みずほ・ソジェンが買い越し。
メリル・ドイツ・クレディ・UBS・日興・アムロが売り越し。

テクニカル的にはDLE(3686)、JES(6544)、
TOA(6809)、トップカル(7640)、東映(9605)が動兆。

◇━━━ カタリスト━━━◇
シルバーライフ(9262)…動兆
シルバーライフに注目する。
同社は高齢者向け配食サービスのFC本部運営が中核。
冷凍弁当のOEMも手がける。
機械化による時短化奏功。
(円)

チャート

http://www.stockweather.co.jp/sw2/detail.aspx?code=9262

◇━━━トラッキング━━━◇
…7%上昇はタッチ、5%下落はロスカット
5/13☆アドソル(3837)1,671円→1,685円 堅調
5/15◇ユーグレナ(2931)726円→874円 タッチ
5/16★HMT(6090)889円→852円 調整
5/17◇アステリア(3853)1,002円→1,112円 タッチ
5/20◇シンシア(7782)544円→581円 タッチ
5/22★ASB機械(6284)2,862円→2,819円 調整
5/23◇DIT(3916)1,697円→1,900円 タッチ
5/24☆グレイス(6541)2,391円→2,530円 堅調
5/27★アクセスG(7042)1,515円→1,502円 調整
5/29★NECネッツ(1973)2,815円→2,753円 調整

 

TOP