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株ニュース

No.599「自立」

2019/03/28

水曜のNY株式市場は主要3指数揃って反落。
10年国債利回りが2.3%台と1年3ヶ月ぶりに低下したことを嫌気した格好。
「長短金利の逆転が投資家の不安を招いた売り。
景気後退に陥るかは実際のところ誰にも分からない。
ただ市場が小休止をとる動きにつながる」という見方だ。
ECBのドラギ総裁が「必要なら利上げをさらに遅らせる用意がある」とコメントしたことも悪材料視された。
「FRBや世界の中央銀行は金利を据え置いている。
世界的なリセッション入りを想定していることが背景にある」という解釈だ。
「金利が上がるから株安、金利が上がらないから株安」という状況はどちらかの解釈が間違っているということになる。
1月の貿易赤字は前月比14.6%減の511億4,900万ドル。
2018年3月以来10カ月ぶりの大幅な減少となった。
市場予想の570億ドルより少なかった。
中国への大豆輸出が増え、輸出は4カ月ぶりにプラス。
原油の国内生産が増えたほか、原油安によって輸入額が減ったことも赤字縮小要因。
「小売売上高や製造業、住宅建設などの統計が弱含み、エコノミストらは米経済が第1四半期に大幅に減速したとの見方。
貿易赤字が縮小したことは幾分明るい材料」と解釈された。
10年国債利回りは一時2.352%まで低下。
ドル円は110円高半ばでの推移。
英下院はEU離脱に関し過半数の支持が得られる代替案を模索するための「示唆的投票」を実施。
8つの案すべてで反対票が賛成票を上回った。
メイ英首相は「EU離脱協定案可決後に辞任」と与党に表明。
これらはまだ市場に織り込まれてはいない。

受け渡しベースで新年度入りの水曜。
日経平均株価は寄り付き75円安、一時100円以上の下落があって大引け49円安。
反落ながら権利配当落ち分約170円を考慮すれば実質122円高の展開。
日足は2日連続陽線となった。
「NY株高、円安、上海株反発と環境面での落ち着きが実質続伸を促した格好。
配当再投資買いの資金は昨日でかなり使い尽くし観測。
しかし残りの資金の出動が下支えにつながった」という見方だ。
前場が3ケタ安だったため日銀はETF買い出動。
表面上の数字だけで動いたということになる。
月曜に650円安、火曜に451円高と荒れ相場が続いた後だけに落ち着いた印象となった。
東証1部の売買代金は2兆3,799億円。
「実質新年度相場入りの割に商いは盛り上がりに欠けた」という声もある。
26週線(21,365円)キープ。
3月メジャーSQ値(21,348円)、前月末終値(21,385円)まであと少し。
月足陽線基準21,602円が欲しいところ。
週足陽線基準20,977円は死守線だ。
値上がり792銘柄、値下がり1,266銘柄。
新高値22銘柄、新安値22銘柄と同数。
騰落レシオは99.88と低下した。
25日線(21,451円)からは0.3%のマイナスかい離。
200日線(21,953円)からは2.6%のマイナスかい離。
5日線(21,404円)が頭を抑え75日線(21,010円)はサポートだ。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲10.127%。
買い方▲10.886%と拮抗。逆転に期待だ。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲9.739%。
買い方▲15.733%。
空売り比率は41.3%で16日連続の40%超。
空売り規制なし銘柄の比率は6.6%と低下した。
QUICK調査の3月22日時点の信用評価損率は▲13.00%。
2週連続の改善。
3月22日時点の裁定買い残は120億円増の1兆3,670億円。
4週連続の増加。
同裁定売り残は643億円減の9,341億円。
こちらは4週連続の減少。
日経HVは18.5、日経VIは17.20。
日経平均のPERは12.44倍でEPSは1,718円。
PBRは1.13倍。
シカゴ225先物終値は大証日中比190円安の21,190円。
高値21,390円、安値21,060円。
大証夜間取引終値は日中比180円安の21,200円。
日足の勝手雲は4月3日まで21,400円水準で薄い。
月足の勝手雲の上限21,868円と下限21,177円のレンジと考えれば良いだけのこと。
救いはNYのダウ輸送株指数の上昇だろうか。
今日の下げをダメ押しと見て一目均衡の雲が白くねじれる明日の反発に期待という見方だ。
ボリンジャーのマイナス1σが21,257円、マイナス2σが21,063円。
気学では「変化を起こす重要日。前日来の足取りに注意せよ」
金曜は「一方に偏して動く。波動について駆け引きせよ」
今年2勝8敗の木曜日。
唯一負け越しの曜日だ。

予算が参議院を通過したということは10月の消費増税路線が固まったということ。
幼児教育の無償化、プレミア商品券、キャッシュレスでのポイント還元。
そして「すまい給付金」
反対給付が決まったことで消費増税は既定路線となる。
「このまま増税すれば大変なことになる」と諫言を呈する人もいる。
しかし安倍首相の声は「増税延期はリスク」
エール大学の浜田教授でさえも「日本経済は需要が供給を上回る。
増税延期を繰り返さなくて良い」との指摘。
これでは増税反対は孤軍奮闘となってしまう。
「増税延期で衆参同日選挙」というレアシナリオなど飛んでいってしまいそうだ。
そう考えると来年に期待を持てないなら、今年のバラマキに期待するしかない。
「その先」を見据えるならば悪くない。
しかし来年より今年の方が相場は良いという決め打ちも必要かも知れない。
期末特有の広告だらけの日経朝刊でもそれくらいは読み取れよう。

興味深いのは「黒字転換企業、熱視線」の見出し。
「来年度の業績見通しが黒字転換する77社の平均株価は昨年末比16%上昇。
日経平均の7%を上回った」。
黒転企業はラクオリアやナノキャリ、WSCOPEなど知っている企業も多い。
米中貿易摩擦やブレグジットなど両替商や商品先物商の材料に拘泥していると株相場は進んでしまいそうだ。
両替屋市場からの脱却こそ株式市場に求められていることだと思う。
東京株式市場は「株屋の自立」こそ明日をもたらしてくれるに違いない。
庇を貸して母屋を取られてから約20年。
兜町に対する蛎殻町や両替商の憧憬はもう満たされた時期。
そろそろ別れの季節としたいところだが…。
別の角度から言えば、政策の主導が経産省から財務省に戻ることも必要なのかも知れない。
世界の国々で通産省や商務省が幅を効かせているのかどうか。
改めて確認する必要があろう。
もう30年も経過したのだからさまざまな「禊」は終了している筈だ。
極論すれば「大蔵省」という名称の復活だってあっていいかも知れない。
大蔵省が財務省となってから日本の市場はパワーを失ったような気もする。
律令制による「大蔵省」は奈良時代の大宝律令から明治維新まで存続。
明治以降も2001年1月6日まであったのが大蔵省。
1300年の長い時代で用いられていたのが歴史だ。
「伝統ある大蔵省の名を財務省に変えたのは官僚の士気高揚という国民の利益にとってマイナス効果。
こんな無意味な改革はいつか元に戻すべき」という声も当時あったという。
「検非違使」や「征夷大将軍」とは訳が違う。

NYダウは32ドル安の25,625ドルと反落。
NASDAQは48ポイント安の7,643ポイント。
S&P500は13ポイント安の2,805ポイント。
ダウ輸送株指数は90ポイント高の10,197ポイント。
SOX指数は1.45%の下落。
VIX指数は15.15。
3市場の売買高は69.7億株。
225先物CME円建ては大証日中比190円安の21,190円。
ドル建ては大証比175ポイント安の21,205ポイント。
大証夜間取引終値は日中比180円安の21,200円。
ドル円は110.51円。
10年国債利回りは2.380%。

225先物はみずほ・三菱・JP・アムロ・シティ・GSが買い越し。
野村・ドイツ・メリル・モルスタ・バークレイズ・クレディ・ソジェンが売り越し。
TOPIX先物は野村・ドイツ・三菱・みずほ・JP大和・日興が買い越し。
メリル・ソジェン・パリバ・バークレイズが売り越し。

テクニカル的には協和エク(1951)、パソナ(2168)、
SMS(2175)、BBT(2464)、アダストリア(2685)、
フジオフード(2752)、ウインパートナ(3183)、あさひ(3333)、
GMOPG(3769)、オープンドア(3926)、オロ(3983)、
小林製薬(4967)、大和工(5444)、上組(9364)、
アイネス(9742)、アークランド(9842)、イエロハ(9882)が動兆。

◇━━━ カタリスト━━━◇
エラン(6099)…動兆
全国の病院や介護関連施設を通じ利用者に身の回り品などをレンタルする「CSセット」提供
「CSセット」等の新規導入施設が250程度に拡大(前期177)
業績は好調。
病院等への出店加速する小売りのポプラと営業協力拡大。
(1,382円)

チャート

http://www.stockweather.co.jp/sw2/detail.aspx?code=6099

◇━━━トラッキング━━━◇
…7%上昇はタッチ、5%下落はロスカット
3/08★ニプロ(8086)1,432円→1,441円 調整
3/11◇シンシア(7782)511→615円 タッチ
3/13◇プレミアG(7199)3,155円→1,818円(分割) タッチ
3/14◇リーガル不動産(3497)1,201円→1,212円 タッチ
3/15◇NSW(9739)1,935円→2,311円 タッチ
3/18★MDV(3902)1,166円→1,112円 調整
3/20◇ファンデリー(3137)1,141円→1,162円 タッチ
3/22☆じげん(3679)577円→567円 堅調
3/25★伊藤忠エネ(8133)924円→911円 調整
3/27☆日精樹脂(6293)907円→908円 堅調

 

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