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株ニュース

No.473「処世訓」

2018/11/21

NY株式は続落。
NYダウは2%超の下落となった。
終値べースでは551ドル安、一時650ドル近く下落した場面もあった。
終値ベースでNASDAQが約7カ月ぶりの安値、NYダウとS&P500は10月下旬以来の安値。
NYダウとS&Pは年初来の騰落がマイナスとなった。
ダウ輸送株指数は3%超の下落。
ただSOX指数は0.15%とはいえ反発した。
下落の背景は原油価格がバレル53ドル台と下落したこと。
加えて小売銘柄の軟調な決算との解釈。 
アップルは4.8%安と続落。
終値ベースの最高値を付けた10月3日以降20%超下落し時価総額は約2,500億ドル分が消えた。
10年国債利回りが一時3.036%に低下し9月28日以来7週間ぶりの低水準。
「世界的な株安でリスク選好が後退、国債に質への逃避買い」との見方だ。
ドルは「株価が急落し安全資産買い」で上昇。
ドル円は112円台後半。
ビッドコインが下落し年初来安値水準を更新したことは相場の悪材料かも知れない。


NYダウが一時500ドル安で戻った火曜の寄り付きは239円安。
終値は238円だったから銭単位とはいえ日足陽線だったのが救いだった。
ゴーン会長が逮捕された日産自の株価を映そうと、各局のテレビ・クルーが大挙押しかけた東証アローズ。
TVクルーには肩すかしだったのかも知れない。
「意外に下げないなという印象。
安値21,526円だから、先週火曜日の急落以降のもみあい圏の範囲内(TOPIXも同じ)
しっかり下値をキープした」という声も聞こえる。
気にかかるのはNYのFANG銘柄の値崩れ。
アップルが先週の安値を切って下落率20%台。
エヌビディアも大幅続落で2日間で28.5%安。
10月初めの高値から50%の下落率。
わずか1か月半で半値だ。
NASDAQも10月安値を切って半年ぶりの水準。
鬼はNYにいる。
値上がり734銘柄、値下がり1,294銘柄。
新高値18銘柄、新安値207銘柄。
騰落レシオは90.88だ。
25日線(21,973円)からは1.8%、200日線(22,311円)からは3.3%のマイナスかい離。
5日移動平均(21,746円)すら遠くなってきた。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲7.612%。買い方▲14.957%。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方△8.97%。買い方▲22.65%。
空売り比率は46.7%で36日連続40%超。
11月16日時点の信用買い残は368億円増の3兆274億円。
売り残は118億円減の7,430億円。
日経平均採用銘柄のPERは12,21倍。EPSは1,767円。
21,204円でPER11倍割れとなる。
逆にPER13倍で22,971円だ。
シカゴ225先物終値は大証日中比320円安の21,220円。
高値21,550円、安値21,175円。
2016年11月以来下回らずにサポートなってきた24ヶ月移動平均の21,213円が砦となってきた。
「割れればトランプ相場の終了」という見方も出てきた。
11月2日以来割れこんでいないボリンジャーのマイナス1σが21,526円。
10月29日から割れこんでいないマイナス2σが21,080円。
今年の水曜は19勝25敗だ。
過去の統計からは今日も明日も「株高の日」なのだが・・・。
残念ながら「11月3連休明けは高い」と「11月最終週は高い」のアノマリーまでお預けか」
気学では「押し目買いの日。後場へかけて急伸することあり」
木曜は「逆行日。大いに高ければ売り。安ければ買い良し」


19日に開催された「規制改革推進会議」
第4時答申が出された。
小泉・竹中路線の延長線上のイメージがあるが、中身は深まってきた印象となった。
報道ベースでは「携帯電話の端末と通信料の分離」はメインに映る。
しかしその他の部分をフォーカスすることも必要だろう。

(1)総合取引所の推進
(2)遠隔教育
(3)電子政府
(4)空き教室の児童クラブへの転用
(5)農業へのドローン活用=5Gなどの携帯電話用の電波帯の活用

特にドローンでの5G等活用は喫緊の課題。
テーマになり得る可能性がある。
キーワードはあくまでも「第四次産業革命のイノベーション・革新的ビジネスを促す規制・制度の改革」だ。

日産ゴーン会長逮捕の報道で日産自の株価は揺れた。
ハイエナのようなカメラクルーもアローズに来た。
TV画面でニュースを見てみれば、結局「安値」の画像。
そんなシナリオが欲しかったのだろう。
しかしそんな皮相的なことはなく「金融商品取引法」の援用というのは知恵だったという印象。
報道を見れる限りでは「横領」とか「特別背任」というのが本来の罪状だろう。
しかし証明は難しい。
だったら明確である虚偽記載を採用するというのは悪くないセンスだ。
因みに過去の金商法事件にはテーマがあったような気がする。
(1)2004年のカネボウの粉飾決算
債務超過や資産超過という虚偽の公表=有罪
カネボウは倒産し上場廃止
これは連結決算の浸透と従来型大企業のありかたへのアンチテーゼだった。
(2)2006年のライブドア事件
売上高の不正計上=有罪
ITバブルの渦中にあった若手経営者に対するアンチテーゼだった
スタートアップ企業のコンプラに対する警鐘
(3)2012年のオリンパス事件
1,000億円超の飛ばし=有罪
過去の陋習との決別、内視鏡で必要不可欠な企業の健全化
(4)東芝事件
会計不祥事だったが個人への責任追及は見送り

こうして見ると企業への追求でありながら世相の反映をしているようにも思える。
今回も一部ではゴーン会長逮捕は来年の消費増税を前に、所得の申告の明確性に対する警鐘という見方もあるが・・・。
しかし、「今だけ、カネだけ、自分だけ」の欧米型拝金主義への警鐘であるとも読める。
日本的経営が大事にしてきた「曖昧模糊」は敬遠され、具体的なマネーだけが尊ばれる社会になって約20年。
フリー・フェア・グローバルの金融ビッグバンから20年。
あらためて「日本的なる経営」はジャパンアズナンバーワンのように脚光を浴びるきっかけなのかも知れない。
欧米型拝金主義の終焉の始まりと考えたいところだ。
「三方一両損」みたいな謙譲の美徳の復活もアリかも知れない。
それにしても日本の企業社会もゴーン氏に舐められたものだ。
「物言わぬ」あるいは「物言えぬ」からこうなるというのは自明の理。
結構立派な経営者や番頭さんでも、この道はたどる可能性はあるだろう。
結局、最後は「カネ・女・酒」
これで潰れるのはサラリーマンだけではない。
悲しい人間のサガでもある。
特に外人部隊に襲来されたプロパー社員の怨嗟は計り知れないもの。
長年低迷していた業績を急回復された日には逆に目も当てられない。
その人間心理が力を錯覚した経営者を追い込む手段も「カネと女と酒」というのも歴史だ。
人が集まって活動するところ、つまり組織にはこういう負の面がある。
そしてそれはどこにでも繁茂し、再生する。
残念ながらこの心理だけは変えることは難しいだろう。
トップは使えそうな部下に悪を強要し、見返りに出世させ、悪を共有することを担保に自分の地位を拡大する。
それはが、他にはやっかみ・嫉妬となり、組織の膿が溢れだす構図。
この怨念に満ちているのが内部から見た企業社会であり、組織でもある。
この繰り返しが歴史となってきたということだろう。
もっとも、3歳の子供でも「やってはいけない」ことは知っている。
それを不惑を過ぎてやってしまうのが人間の脆さでもある。
地位に錯覚しないというトップ像こそ必要不可欠という教訓だ。
「カネと女と酒」に近づかないというのが実はトップの処世訓なのかも知れない。


NYダウは551ドル安の24,465ドルと続落。
NASDAQは119ポイント安の6,908ポイントと3日続落。
S&P500は48ポイント安の2,641ポイントと続落。
ダウ輸送株指数は321ポイント安の10,212ポイント。
SOX指数は0.157%とはいえ反発。
3市場の売買高は81.8億株。
CME円建ては大証比320円安の21,220円。
ドル建ては大証比305ポイント安の21,235ポイント。
225先物大証夜間取引は日中比270円安の21,280円。
ドル円は112.75円。
10年国債利回りは3.061%。


225先物はSBI・ドイツ・パリバ・みずほ・アムロが買い越し。
野村・大和・モルスタ・クレディ・バークレイズ・GS・ソジェンが売り越し。
TOPIX先物はドイツ・アムロ・GS・クレディが買い越し。
メリル・ソジェン・モルスタ・野村・日興・JPが売り越し。

テクニカル的にはフィールズ(2767)、エムアップ(3661)、
オプティム(3694)、タクマ(6013)が動兆。

◇━━━ カタリスト━━━◇
SOU(9270)…動兆
SOUに注目する。
同社はブランド品リユース2位。
「なんぼや」など店舗展開で買い取りに特化。
販売は自社オークションで行っている。
業績は好調。
百貨店や商業施設への出店拡大。
古美術で自社オークションに期待感。
(5,800円)

チャート

http://www.stockweather.co.jp/sw2/detail.aspx?code=6580


◇━━━トラッキング━━━◇
…7%上昇はタッチ、5%下落はロスカット
11/01◇アールビバン(7523)798円→873円 タッチ
11/02◇CAP(3965)3,500円→2,943円 タッチ
11/05◆アドソル日(3837)2,200円→1,860円 ロスカット
11/07◆シナネン(8132)2,684円→2,508円 ロスカット
11/08◆RPA(6572)17,240円→15,900円 ロスカット
11/09◆アクアライン(6173)2,755円→2,400円 ロスカット
11/14★アドソル日進(3837)1,970円→1,850円 調整
11/15◇ラクオリア(4579)1,055円→1,091円 タッチ
11/16★PCI(3918)2,671円→2,600円 調整
11/19◇イグニス(3689)1,366円→1,471円 タッチ

 

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