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株ニュース

No.437「やはり消費増税閣議決定が阻害要因?」

2018/10/15

日曜日経の1面は「日本のIT投資不足深刻」。
2025年には6割の日本企業で基幹システムが老朽化するというのが経済産業省の見解。
多くの企業が古いシステムを使い、43%の企業はIT関連の費用のうち9割を保守に使う。
コンピュータソフト銘柄の多くがクラウドでの「チャリンチャリン収益」というストック収益に移行している

背景でもあろう。
守りのシステム投資に追われているのが日本企業の現実ということだ。
古いウインドウズのフォローがなくなり、SAPが古い主力製品のサポートを2025年には終える。
欧米系企業にいいなりにならざるを得ない日本企業の悲哀とでも言おうか。
やはり、そういう意味で日の丸ソフトは必要ということにほかならない。
「システム変更は費用が先行するため経営者は判断を先送りしがち」。
それで勝てるとはとても思えない。
「増築を重ねて機能を失われた旅館のようなシステムは捨てざるを得ない」。
この言葉は染みる。
野良ロボが徘徊しているようではいけない。
その意味で日本の業務基幹システムにかかわるコンピュターソフト企業の実力が問われている。
そして、そこに未来はあろうか。

月曜日経朝刊「春秋」での一文。
「日本の在留外国人数は263万人。人口の約2%だ。
政府は来年度新たな在留資格を設け、外国人労働者の受け入れをさらに加速する」。
何気なく読み飛ばしてしまいそうな記事。
しかし結構重要な問題をはらんでいる。
在留外国人もいずれ齢を重ねて高齢者になる。
病気だって当然する。
失業すれば生活保護を受けられる。
そうなったときにさらなる財政劣化は避けられないだろう。
たまたま週末に読んだ本は「日本が売られる」(堤未果著、幻冬社)。
売られるのは株という話ではない。
水、土、タネ、牛乳、農地、森、海など自然資源の分野。
あるいは仕事、ギャンブル、学校、医療、老後、個人情報など。
多くのインフラ部門が規制緩和や民営化という題目で開放され、外国資本が入り込んでくる。
目先は悪くないかも知れないが、最後は価格競争力がなくなり、独占されることは目に見えている。
興味深かったのは医療の分野。
「世界の1%の人口しかない日本が世界の4割の薬を輸入している」。
「だから社会保険料は下がらない。高齢化のせいだけではない」という論旨は新鮮だった。
あるいは、留学生や企業経営者として来日しすぐに健康保険をもらって高額治療を受ける外国人の存在。
言い換えれば、医療目的を隠して来日し国民健康保険に加入し高額治療を受ける外国人の急増。
あたらこちらに散りばめられた事象は結構新鮮だった。
脳裏に残ったのは「今だけ、金だけ、自分だけ」という言葉。
市場資本主義を端的に表現しているように思える。
LINEの親会社が韓国ネイバーということは知っていた。
しかし、ネイバーの大株主がブラックロック、オッペンファイマー、ヴァンガードというのは知らなかった。

ノーベル化学賞を受賞した野依良治氏の「知的財産やまぬ海外流出」という記事もあった。
「日本の多くの研究者は論文を海外の学術誌に投稿する。
採択されない論文をも含めて査読のために多くのデータを提供する。
結果として、知的財産である膨大な情報が海外へ一方的に流出している」。
これも何らかの手が必要であることは間違いない。
株式市場だって似たようなことがないとは限らないのだろうか。

2月2日~5日の2日でNYダウは約7%下落。
2月5日までの5日間でNYダウは約9%の下落。
今回は10月4日からの5日間の下落は4.6%、
「株安のマグニチュードは半分程度の規模」というのが大手証券のレポート。
一方で老練な市場関係者岡本さんのメルマガから。

「FOMC買催までまだまただ時間があるときに下げ相場になる確率が高い。
金融当局とけんかしても勝てないという」仮説。
今年の突っ込んだ日は全て「米FOMCが終わった後。
もしくは、FOMC開催までまだまただ時間があるとき」。
勉強になる。

前場の日経平均は一時400円超の下落で22300円割れ。
SQ値22313円を下回った場面もあり「幻解消」。
PER12倍台、200日線(22505円)割れ水準。
25日線(23364円)からマイナス4%超のかい離。
物事の渦中にいるとあれこれ見えなくなってくるものである。
「押し目」は蜃気楼のような存在ではなく現実。
重要なのは、やはり「踊らない、騒がない、慌てない、諦めない」だ。
ただし・・・。
「歴史的には、消費増税を了承する閣議決定前後に、株価は天井を形成してきた」という声もある。
明日10月16日火曜日は「株高の特異日」なのだが。

「SQ値は下の幻解消」

前引けの日経平均株価は315円18銭安の22379円48銭と大幅反落。
週末のシカゴ225先物が軟調。
ムニューシン米財務長官が日本にも為替条項を求める意向を示したことを悪材料視。
加えて中国株が軟調な滑り出しとなったことから軟調継続。
ドル円の一時111円台も響いた。
サウジアラビアの反政府記者がトルコで行方不明になったことから今後の政策に対する不透明感が拡大。
サウジ政府系ファンドが出資者に含まれる「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」に対する影響を懸念したと

の指摘も聞かれる。
もっとも金曜安値(22323円)を下回った場面では押し目買いが入った印象。
政府は2018年度第1次補正予算案を協議。
補正予算案は総額9400億円程度の見込み。
「しょぼくない?」という声も聞こえる。


◇━━━トラッキング━━━◇
・・・7%上昇はタッチ、5%下落はロスカット
10/01◇相模ゴム(5194)2551円→2751円 タッチ
10/02◆ライトアップ(6580)2359円→2089円 ロスカット
10/03◆シルバーライフ(9262)5680円→4975円 ロスカット
10/04◆ピーバン(3559)1968円→1950円 ロスカット
10/05★コムチュア(3844)4060円→3995円 調整
10/09◆ラクオリア(4579)1362円→1180円 ロスカット
10/10★MDV(3902)1862円→1902円 堅調
10/11◇DIT(3916)1500円→1620円 タッチ
10/12☆丸和運輸機関(9090)3760円→3860円 堅調
10/15★エクスモーション(4394)6070円→5930円 調整

 

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