株ニュース
NY「売買高急増」
2018/08/16
NY株式市場は下落。中国のインターネットサービス大手テンセント発表した四半期決算が約13年ぶりの減益。ハイテクセクターを圧迫し中国がNY株を邪魔した構図。もっとも百貨店のメーシーズ15.9%急落したことで小売セクターも下落した。トルコのエルドアン大統領が一部の米国製品に対する関税を2倍に引き上げたことも悪材料。中国が太陽光発電製品への関税を巡り米国をWTOに提訴したことも懸念されキャタピラーやボーイングが下落。
S&P500は6月以来の大幅な下落率となった。「新興国株式市場の指標であるMSCI新興国株指数の1月からの下落率は20%。弱気相場入りだ」という声もある。
気になるのは売買高の急増。3市場合計の売買高は78.6億株と直近20日間平均の65.3億株を上回った。救いはダウ輸送株指数の落ち着きだろうか。
7月の小売売上高は前月比0.5%増と市場予想の0.1%増を上回って着地。第2四半期の非農業部門労働生産性速報値は季節調整済みの年率で前期比2.9%上昇。3年ぶりの高水準となった。
これを受けて債券利回りは一時上昇したが10年債は結局2.84%台まで低下した。ただ「小売売上高が好調でインフレ圧力も増加。FRBは新興国市場のボラティリティーに惑わされず利上げを継続するだろう」という見方もある。
ドル円は110円台後半で推移。カタールがトルコに150億ドルの投資を約束したとの報道は好感された。