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NY「NYダウは年初来の上昇幅を帳消し」
2018/06/20
NY株式市場は大幅下落。特にNYダウは一時400ドル以上の下落幅となる場面もあり年初来の上昇を帳消しにした。
背景は米中貿易摩擦問題。トランプ大統領が2,000億ドル規模の中国製品に対し10%の追加関税を課すと警告。中国も断固として反撃するとコメント。
市場心理は再度ネガティブに傾いた。「貿易を巡る一連の発言が単なる交渉戦術ではない可能性に市場は気付き始めている」という解釈だ。
一方でゴールドマン・サックスCEOは「トランプ大統領の対中関税を巡る警告は心中の約束でない。交渉の駆け引きである公算が大きいがリスクの高い報復的な戦略だ。ただ経済を崩壊に追いやるとは疑っていない」とコメントしている。
VIX(恐怖)指数は一時約3週間ぶりの水準の14.68に上昇。その後13.35に低下した。
ボーイングやキャタピラー、半導体セクターなどが値を消すなかで中小型株指数のラッセル2000指数は0.1%上昇。米中貿易摩擦が激化するとの警戒感から国債利回りは低下。
10年債利回りは一時2.853%まで低下し約3週間ぶりの水準まで低下。2年債利回りは一時2.496%と約2週間ぶりの低水準となった。
朝方発表された5月の米住宅着工件数は前月比5.0%増の135万件。2007年7月以来の高水準だったことは好感。ドル円は110円を挟んだレンジで推移。