株ニュース
NY「先物決済通過」
2018/06/18
週末のNY株式市場は主要3指数が揃って下落。トランプ米大統領は中国からの総額500億ドルに上る知的財産権およびハイテクに関連する製品に対し25%の輸入関税をかけると表明。これに対し中国も同規模の対抗措置を導入すると発表。「米中貿易戦争激化の様相」だが引けは落ち着いた格好だ。
オプションや先物の決済日が重なるクアドルプル・ウィッチングだったことを差し引いて考えるべきかも知れない。3市場の売買高は膨らみ99億株(直近20日平均は69億株)。2月8日以来の高水準となった。
週足ではNYダウが0.9%下落。S&P500は0.01%、NADAQは1.3%上昇。NASDAQは4週連続上昇し過去最高値を更新した。
トムソン・ロイターの調査ではS&P500採用企業の2018年第1四半期決算は前年同期比26.6%の増益となる見通し。第1四半期で利益がアナリスト予想を上回った企業の割合は78.0%。売上高がアナリスト予想を上回った企業の割合は75.9%。S&P500採用企業の今後4四半期の予想PERは17.0倍だ。
10年債利回りは小幅低下。ドルは対円で下落し110円台半ばで推移。「貿易戦争の懸念が高まるなかドル円はややマイナスの影響(ドル安円高)を受ける傾向がある」という声が聞こえる。
構図としては先行して利上げしているFRB。平時に戻ったECB。「現状維持で金融緩和継続」の日銀。日銀の周回遅れの動きがどこまで継続するのかというのはいずれ市場の仮想の懸念となる。「3極の中で日銀がアンカーにという悲劇はかつてもあった」という指摘もある。